花見のジンギスカン、OK―。函館市は28日、花見期間中の函館公園と五稜郭公園で、調理用火気の使用を認めると発表した。夜桜を演出する夜間の電飾も復活する。2020~22年の3年間は新型コロナウイルス感染拡大防止のため宴会の自粛や火気の使用禁止を求めていた。バーベキューを囲み花見を楽しむ風物詩が4年ぶりに戻ることになり、早くも食材準備の予約が入るなど、花見客でにぎわいそうだ。
花見期間は4月22日~5月7日。両公園では、火気の使用が可能になり、夜桜を照らす電飾はコロナ禍前と同規模で実施する。函館公園では露店が出店する予定。市公園河川管理課は「4年ぶりの再開で、花見客が大幅に増えることが予想される。宴会の際は周囲へ配慮した上で楽しんでほしい」と呼び掛ける。
ジンギスカンの食材提供業者からは歓迎の声が上がる。五稜郭公園でジンギスカンセットを提供するサンフレッシュサービス(亀田町)は4月1日、予約の受付を始める。同社は「雪が解けた1カ月ほど前から問い合わせが来ている。たくさんの方が花見を待ちわびているのを感じる。準備を本格化させていきたい」と声を弾ませる。
肉や野菜、鉄板のセットを販売するスーパー大林(富岡町1)には既に20日以降、4~5団体から予約が入っている。大林英樹代表(52)は「『今年はやるだろう』と思い、準備していたところ。3年間できなかった分、気合が入る」と、うれしそうに話す。
23日に発表された日本気象協会のサクラ開花予想によると、函館市(五稜郭公園)の開花は4月22日で、満開は同26日の見込み。(稲船優香)