函館市水産物地方卸売市場における生鮮スルメイカ取扱量が、統計が残る2005年度以降で最低となる見通しだ。1月末まで漁期を残しているものの、1月は1日から取扱量0トンが続き、市内の小型イカ釣り漁船などはすでに漁を終えて釣り具を片付けるなど、15日前後から終漁状態となっている。
市農林水産部によると、1月は0トンと取り扱いがほぼなく、取扱金額は1万5000円にとどまっている。1月は例年漁獲量が減少する傾向にあるものの、前年同期で1トン、15、16年度の同期も0トンとここ数年、極端に数字を落としていた。加えて、今シーズンは漁の解禁直後から低水準が続いたため、20日現在、昨年6月からの累計は05年度以降最低の838トンにとどまっている。
市場関係者によると、市内の小型イカ釣り船などではイカ釣りに使用する針を船から降ろすなど、15日前後から終漁状態となっているとし、「事実上漁が終わったため、漁期が残っているもののこれ以上の水揚げは期待できないだろう」としている。(野口賢清)