クリスマス前最後の週末を迎えた19日、「2015はこだてクリスマスファンタジー」では、青森県弘前市によるスペシャルイベント「ひろさきナイト」が行われた。恒例の巨大アップルパイの配布やステージイベントで盛り上げ、同市の魅力をPRした。
同市のイベントは5年目で、この日は弘前駅から直通の特急で約400人が来函。函館の関係者や「イカール星人」が「ようこそ函館へ」と乗客を出迎えた。
点灯式で葛西憲之弘前市長は「ひろさきナイトを継続し、一層結び付きが強まったと感じている。今後も函館と手を結んで成長していきたい」とあいさつ。函館市の片岡格副市長らとともにツリーを点灯させ、ステージでは、ご当地アイドル「りんご娘」や津軽三味線の第一人者渋谷和生さんの演奏が花を添えた。
また、配布したアップルパイは、市民団体「巨大アップルパイ世界に挑戦する会」が担当。オーブンなど機材を持ち込み、直径2メートルの巨大なパイ1枚に400個のリンゴを使っているという。午後6時半の配布開始前には市民が長い列をつくった。新渡戸洋輔会長(56)は「りんごの街のアップルパイを食べて喜んでもらえる機会。大きい分、おいしさも大きい」と話していた。
この日は、点灯式に先立ち、函館空港に降り立った中国東方航空の杭州線乗客へのプロモーション、市内スーパーでのリンゴの販促キャンペーンなどを展開。北海道新幹線開業も見据え、例年以上にPRに力を注いだ。葛西市長は「弘前市民にとって函館は思い出の街で、似ている部分やつながりが深い。これまでの交流をベースとして発展させていきたい」と話していた。(今井正一)