旧函館区公会堂(元町)は21日、結婚式は挙げないが、記念の写真を残したいと考えるカップル2組を対象としたフォト・ウェディング企画を初めて実施した。明治時代の面影を今に伝えるモダンな同公会堂を背景に、婚礼衣装に身を包んだ2人をプロカメラマンが撮影し、祝福した。(小杉貴洋)
国の重要文化財(重文)でもある同施設は、2年半に及んだ改修作業を終え、今春にリニューアルオープンした。今回は1974(昭和49)年5月21日に重文に指定された記念として、同施設の指定管理者の名美興業が企画した。
登成ブライダルコスチュームが衣装協力した。当選した2組はメイクなどを済ませ、館内のレトロな雰囲気漂う廊下や大広間などで写真を撮った。あいにくの空模様だったが、函館港を一望できるロケーションのバルコニーでも思い出の一枚を撮影した。
昨年3月に結婚した市内の自営業、加川尊規さん(36)と会社員の栞さん(29)夫妻は、コロナ禍などで結婚式を断念。企画を知り応募したといい「レトロな施設が好きなので写真が撮れて感無量。ウェディングハットも手作りしてもらい大満足」と話していた。
同社は重文指定日に合わせて今後も同企画を継続する予定という。