27、28の両日、函館アリーナで開かれる人気アニメ「ラブライブ!サンシャイン」のライブイベントに合わせ、ファンが続々と函館入りしている。両日ともにグッズ販売もあるため、アリーナ周辺は午前中から混雑。作品登場スポットでは街歩きを楽しむ「ラブライバー」たちの笑顔であふれた。
初日は晴天にも恵まれ、アリーナ周辺はグッズ販売の入場やライブの開始を待つファンが屋外で過ごす姿が見られた。屋内には、ファンが趣向を凝らし、作品の登場人物と声優たちに贈ったフラワースタンドが並び、カメラを向ける人も多く見られた。
作品の主人公グループ「Aqours(アクア)」が暮らす静岡県沼津市からの来函者も。酒店の男性(29)と西村光司さん(29)は車で函館入りし、さいたま市の片岡大輝さん(25)と合流した。男性の酒店「松浦酒店」は作品には登場しないが、登場人物の名字と同じということもきっかけでファンが集まるスポットになったといい、片岡さんのように〝沼津リピーター〟が作品以外の場所にも足を運ぶようになったことで地域に好循環が生まれているという。3人は「テーマパークのような盛り上がりが続いて、沼津のいいところを訪れてくれる人が増えた。函館でもおしゃれな建物も見えたので、回れるだけ回っていきたい」と話していた。
函館のスクールアイドル「Saint Snow(セイントスノー)」の実家となった「茶房 菊泉」(元町)も多くの人が来場。誘導係として手伝った市内の会社員、小川晟世さん(21)は「函館には若い人を呼び込むコンテンツがなかったので、沼津と同じように街が盛り上がってくれるとうれしいですね」と話していた。
友人と初めて函館を訪れた小樽市の大学生、原田拓弥さん(18)はバスで函館到着後、早朝から街歩きを楽しみ「作品の世界そのままで、ファンを優しく受け入れてくれてありがたい。ライブまで函館を楽しみたい」と笑顔を浮かべていた。(今井正一)