函館市松風町の屋台村「大門横丁」の2016年度の入り込み客は、前年度比7・8%増の22万1935人で、北海道新幹線開業などを追い風に過去最多となった。05年10月の営業開始以降、通算の客数は今年3月で200万人を突破。同横丁を運営する第三セクターの「はこだてティーエムオー(TMO)」は一層の集客を目指し、サービス向上に力を入れる考えだ。
同横丁は、同社が大門地区ににぎわいを取り戻そうと開設。現在は居酒屋やバー、ラーメン店など26店が入居している。
昨年度の売上高は、同7・5%増の3億9900万円。客数の月別の最多は8月の2万4916人。前年度と比べ、ほぼ毎月で1割増えたといい、同社は「新幹線開業で観光客が増えたことに加え、クルーズ船で函館を訪れた旅行客の利用があった」と分析する。通算客数は今年3月末時点で200万9237人となった。
新幹線開業2年目を迎えた本年度も入り込みは好調で、ほぼ前年並みを維持。同横丁やJR函館駅前周辺の飲食店を巡り、はしご酒を楽しむ「大門バル」は市民や観光客に好評で、今年6月の開催では、過去最多となる延べ9150人が参加した。
高砂通りを挟んだ同横丁向かいには、19年夏をめどに約280室のビジネスホテルが開業する予定。集客の期待が高まる一方で増加する外国人客の対応も不可欠となっており、同社の岡部兵衛企画・事業部長は「メニュー表記の改善も含め、接客レベルの向上に取り組みたい」と話している。(山田大輔)