1873年(明治6)年の観測以降、最速タイで10日に真夏日を迎えた函館市内では、エアコンや暑さ対策グッズの売れ行きが伸びている。家電量販店ではエアコンの売り上げが前年の5倍に上っているほか、ドラッグストアや百貨店は紫外線(UV)対策商品などが人気を集め、好調な出足を見せている。
7月に入り、家電販売店ではエアコンを品定めをする客が急増。ベスト電器函館店(昭和1)は、1~10日でエアコンと扇風機の売り上げが前年同期の5倍を記録したといい、担当者は「北海道の夏は短いが、体調維持や快適さを求めて年々購入する客が増えている」とする。
市内に23店展開するツルハドラッグは、日焼け止めなどUVケア商品が前年比2割増しのペースで売れているほか、「冷却スカーフ」が人気。水に浸して首に巻くだけで体温を下げる効果があり、500円程度の価格と繰り返し使用できることが支持を得ているという。
サラリーマンにはシャツなどに直接かけるとひんやりした効果が得られる冷感スプレーが好評で、同社広報部は「冷却系商品は、前年と比べて1・7倍売れている。在庫をしっかり確保して需要に備えたい」と気を引き締める。
丸井今井函館店(本町)は、UVカットの手袋や人気ブランドのサングラスなどが好調。婦人向けの帽子は天然素材のアイテム、日傘は刺しゅう入りのパラソルなどがトレンドだという。
同店は12日からクリアランスセールを展開。担当者は「動きが鈍い夏物衣料品などの売り上げアップも期待したい」と話している。(山田大輔)