一位物産(函館市本町、村上幸義社長)は10日、自社で所有するイチイビル=旧イトーヨーカドー函館店(美原1)を活用した複合商業施設「グランディールイチイ」について、12月20日に開業すると発表した。同社は「多様なニーズに応える商業施設として地域経済の発展に寄与し、地域の新たな交流の場を目指す」としている。
同社によると、2階には障害の有無にかかわらず、誰もが楽しく遊ぶことのできる全天候型インクルーシブ屋内広場「いちいの森」(1500平方メートル)を整備する。道南スギを活用し、子どもが安心して走り回れる空間や、全幅26メートル、全高2メートルの車いす利用者も登れる丘などを設置する計画。このほか、施設内にチャレンジショップを2区画設置し、企業や店の発展を支援する。
施設は地上2階、地下1階建てで、売り場面積は約1万3000平方メートルの広さを持つ。1階には雑貨店やアパレルテナントなどが出店する計画があるほか、これまでに小売り大手「トライアルカンパニー」(福岡市)の地階出店が明らかになるなど、道南初出店を含む25店が出店を計画している。出店するテナントの詳細は10月にも公表する方針。
同社は「新しい記憶をつくる、誰も取り残さない施設として再び地域の皆さまとともに成長していきたい」としている。(野口賢清)