市電「ササラ電車」 雪氷飛ばし軌道確保
今冬は平年より降雪量は少ないが、積雪の深さは若干多くなっている函館市内(15日現在)。まとまった雪が降ると市電の軌道確保のため出動するのが除雪用車両「ササラ電車」だ。
「ササラ」は竹製ブラシを意味し、前後合わせて約900束が取り付けられている。車両は明治時代に製造された客車を1937(昭和12)年に改装し、現在は2両体制。
黄色と茶色の車体は運行中、ササラが高速で回転して雪や氷を跳ね飛ばすため、周りに人や車がいないか運転士と機関士が細心の注意を払う。
函館空港 滑走路舞う雪煙は圧巻
函館空港を発着する飛行機を見学できる空港緑地高松展望広場(高松町)では、航空機の定時発着を確保するための除雪作業を間近で見ることができる。
除雪車は、円柱形のブラシを付けた高速スイーパ除雪車、高性能スイーパ除雪車、高速プラウ除雪車、高速ロータリー除雪などが活躍する。空の玄関を守るため、長さ3000メートル、幅45メートルの滑走路を速いスピードで走り、雪煙を巻き上げるのは圧巻だ。
誘導路やエプロンも作業するため、あちこちで隊列を組んで動き回る様子も見られる。