函館市は、SNSを活用した非接触型の観光プロモーションに力を入れる。今年度は函館ゆかりの偉人による5人組2次元アイドル「HAKOMEN(ハコメン)」を生み出し、まちの魅力をツイッターで発信。メンバーがさまざまな観光にまつわるミッションに挑戦し、デビューまでの成長過程も楽しめる。市観光誘致課は「活動はこれから本格化していく。まずはフォローしてもらい、来函への動機づけになれば」と期待する。
新型コロナウイルスの流行前は、大規模商談会参加や旅行会社などへの営業活動、各地のイベントなどに職員を派遣し誘客につなげてきたが、コロナ禍での効率的なPRを模索し、昨年度からSNSなどによる非接触型観光プロモーションを展開。今年度は当初予算で957万円を計上した。
同グループは道内唯一の国宝「中空土偶」の力で召喚され、現代でアイドルグループを結成した―との設定。中空土偶はプロデュースも担う。メンバーは箱館戦争をともに戦った土方歳三と榎本武揚、五稜郭設計者の武田斐三郎、歌人の石川啄木、函館にも来航したペリーと異色の5人。市の観光情報サイト「はこぶら」では、5人のメンバーのプロフィールや各自のお薦めスポットなどが紹介されている。
一方、ツイッター(@_hakomen)は9月1日に開始。現在はプロデューサーの中空土偶から5人に「函館のおすすめコース」の製作、函館いか踊りの練習のミッションが課されている。同課は「推しメン(イチ推しメンバー)を決めて楽しむこともできる」と紹介している。(小杉貴洋)