【北斗】きじひき高原パノラマ展望台(標高560メートル)から夜の星空や早朝の日の出を観賞するツアー(北斗市観光協会主催)の今年度最終回が26日、同高原で行われた。市内外から16人が参加し、太陽が昇る様子や眼下の雲海を堪能した。
JR新函館北斗駅前に集合した参加者は夜が明ける前の午前4時、バスで同展望台へ移動。到着後、屋内施設で“朝活”と称し、インストラクターの指導による体操をした後、屋外に出て日の出を待った。午前5時の段階では辺りはまだ薄暗ったが、大野平野は夜景が広がり、眼下に見える大沼の上空は雲海に覆われるなど、幻想的な景色が視界に広がった。
午前5時40分すぎに山頂からまばゆい陽光が見え出すと、参加者は歓声を上げ、一斉にカメラのシャッターを切り、太陽に向かって拝むなどした。
函館市千代台町の尾形邦夫さん(69)は「時々きじひきに来ることはあるが、雲海を見たのは初めて。とても良い所ですね」と感動に浸っていた。
来年度以降の本格実施に向け、8月から試験的に実施。悪天候で2回中止となったが、星空観賞4回、日の出2回を実施。いずれも定員(15人程度)に達し、同協会の上野矢治樹事務局長は「きじひきの魅力を発信できたと思う。来年以降も実施できるよう参加者の意見を検証していきたい」と話していた。(鈴木 潤)