【七飯】今冬は記録的な大雪に見舞われた道南。積雪1メートル前後が続く大沼公園では、天候に左右されながらも結氷した湖上でのアクティビティーやワカサギ釣りなどの体験メニューを提供している。大沼合同遊船「アイスパーク・スノーマン」は「シーズンも終盤を迎えるが、天候状況を見ながら冬の大沼に遊びに来てほしい」とする。
同社では1月22日にスノーモービルの営業を始めたが、大雪のため湖上の状態が悪く、団体で体験できる「氷上そりツアー」を営業できない日が続いた。積雪時は早朝から除雪作業を行い、中華圏の旧正月に当たる「春節」(今年は16日)期間中も例年並みに訪れた外国人観光客らを受け入れた。22日は晴天に恵まれ、個人、団体客が続々と体験。新婚旅行中で道内を巡っていた横浜市会社員の小黒俊之さん(47)、彩子さん(41)夫婦は「冬の大沼は初めてで、駒ヶ岳の見える景色や風も気持ちよく、いい思い出になった」と述べ、再訪を楽しみにしていた。
スノーモービルに比べて稼働面積の小さい氷上ワカサギ釣りは、昨年12月の営業開始から無休を続けており、昨シーズン以上に個人旅行客の利用が多いという。22日現在の氷の厚さは50センチほどだといい、スノーモービルと合わせて3月上旬ころまでの営業を予定している。
公園広場では、大沼交通が昨年5月に営業を始めた休憩所のポロト館大沼公園店と、同じく7月からの大沼展望閣店が初めての冬を迎え、来園者らが温まりながら食事を楽しんでいる。同社の小林克彦社長は「これまでは大沼公園を見てそのままバスに戻る流れだったが、休憩所を利用することで滞在時間が長くなり、旅行会社の誘致につながる」とし「来年に向けて施設の周知を強め、利用を伸ばしたい」と話している。
公園広場から500メートルほど離れたポロト館本館(大沼町185)向かいの敷地では、例年通りスノーモービルと雪上バナナボートの体験ができ、大雪が功を奏して例年より2~3倍の利用があるという。台湾人の利用がほとんどだが、一般の利用も受け付けている。営業予定は3月上旬までで、問い合わせはポロト館本館(0138・67・2536)へ。
公園内のアクティビティーに関しては、アイスパーク・スノーマン(0138・67・2229)へ。(蝦名達也)