函館市教委は23日、「2017函館マラソン」(7月2日開催)のゴール後、ランナー全員(8000人)に振る舞うガゴメコンブのみそ汁「がごめ汁」の試食会を、函館短大付設調理製菓専門学校で開いた。函館らしいフードで函館マラソンの魅力を高めるのが狙いで、味は薄口、具材は刻みコンブに決まった。
昨年、旭川市のランナーの一人から「レース後は塩分補給が重要。だから、振る舞いはみそ汁が最高」というアドバイスを受け、市教委で検討。大相撲の函館巡業などで炊き出しの経験があるイチマスの加藤隆司社長に相談、函館調理師界の重鎮でガゴメ料理に詳しい秋保栄さんを通じ、同校の北川陸雄日本料理研究室長が協力することになった。ガゴメ料理の提供は今回が初めて。
試食会では、北川さんが薄口、普通、濃い口の3種類を用意。水1リットルに対し特製の調合みそを70グラム、80グラム、90グラム入れた。函館走ろう会の鈴木郁子副会長(79)がランナー目線で審査し「ガゴメが入っているので、だしが出て薄口がおいしい」と評価。とろろと刻みも食べ比べたところ、みそ汁、溶けたガゴメの順に1回で2度楽しめるとして刻みに決めた。
昨年は、ゴール後にジャガバター500人分、イカ飯600人分、函館牛乳8000人を振る舞ったが、ハーフがフルより先にゴールする影響で全員に行き渡らず課題が残った。そこで、今年は増量しジャガバター1000人分、イカ飯2000人分、道南ブランド米「ふっくりんこ」を使ったおにぎり2000人分、函館牛乳8000人分のほか、餅も用意する方向で協議中。市教委は「ランナー全員が何か食べられるように準備し、満足度を高めたい」としている。
今年の大会のエントリー状況はフル、ハーフ合わせて23日現在、95%に達した。(山崎大和)