函館市船見町の高龍寺(永井正人住職)は、二次元コードを読み取りスマートフォンでおさい銭を納めることができるサービスを導入した。道内では珍しく、「デジタルおさい銭」としてインバウンド(訪日外国人客)の参拝者が利用しやすいようにした。
「ミシュランガイド北海道2017特別版」で一つ星を獲得後、インバウンドの参拝が増えた古刹。広報主任の守永辰良さん(47)は「御朱印帳を持った欧米人も訪れ、金銭を投げ入れるおさい銭を体験したいという人もいた」と話す。
外国人にとって硬貨の利用は複雑なことや、電子マネーやキャッシュレス決済を日常的に利用していることで、数年前から永井住職が北陸銀行と相談していたところ、二次元コード決済サービス「J-coin Pay」を導入することになった(利用には口座登録が必要)。同行で寺社へのおさい銭二次元コード決済導入は4例目。道内では神社ではあったが寺としては初。同時に同行がユーシーカード(東京)の協力を得て中国銀聯の電子決済「銀聯QR」も道内の寺社では初の利用可能となった。
守永さんは「参拝者がご利用いただく間口を広げることができた。一歩二歩先を見据えて新しいことを取り入れたい」と話した。(山崎純一)