函館市内で7月4日に開かれる「2021函館マラソン」について、市などでつくるマラソン実行委(岡部壽一委員長)は28日、今大会の実施要項を正式に決定し、公式ホームページ上で公表した。実行委事務局は、出場者の体調管理を徹底するなどの感染予防対策をまとめたガイイドラインを作成。また、市内外での新型コロナウイルス感染状況や地域医療の実態を見極め、ランナーに安心安全な大会を提供するため、開催可否を4月27日までに決定する。
同日、書面で開かれた実行委総会で承認された。
今大会は中止された2020大会のエントリー者(フル、ハーフともに3500人程度)のみ参加でき、新規ランナーの受け付けは行わない。事務局は、ランナーの大半が道外からの参加であることを考慮し、交通機関や宿泊先のキャンセルに伴う負担が発生しないよう、大会2カ月前の4月27日に開催可否を判断するとした。
中止とする決定の基準は▽緊急事態宣言が発令されている▽道から不要不急の外出やイベント開催の自粛を要請されている―など。決定日(4月27日)以前に中止を決めた場合は、参加者に来年の「2022函館マラソン」への無料出走権を付与。決定日以降に中止を余儀なくされた場合は、中止を判断するまでに生じた諸費用を勘案し、記念品送付などの対応を検討する。
事務局では新型コロナ対策として、出場者の健康状態を事前に確認するため、6月20日ごろまでに健康チェックシートを郵送。ランナーは大会1週間前の体調と検温結果を毎日記入し、大会前日の7月3日に提出する。その後、検温し体調不良が確認されなければセキュリティーリストバンドを交付する。
また、会場となる千代台公園内での感染を防ぐため、体調チェック済みの参加者のみ入場できる制限区域(グリーンゾーン)を設定。区域内に入る際はセキュリティーリストバンドの着用が必要で、参加者と市民らのゾーニング(区分)を図る狙いがある。
実行委事務局で市教委の田中博文フルマラソン担当課長は「運営側として、開催までの間、関係機関と連携して万全な準備を進めたい」としている。
このほか、2月3日正午からはJTBスポーツステーションで宿泊あっせんが行われる。事務局は近日中にホームページ上で詳細を公表予定。(長内宏人)