函館市は2日、総務部が東雲町会(190世帯)に提供した2015年度の避難行動要支援者名簿(5人分)を、紛失していたと発表した。また、担当課長が紛失の事実を次長、部長へ報告する義務を怠っていたとして陳謝した。外部に流出した恐れはないという。
名簿は災害対策基本法に基づき、15年度から覚書を締結した町会に情報提供。毎年6~7月に名簿を更新する。同町会へは15年6月に名簿を提供後、町会長の責任で町会館内の金庫に保管していたというものの、更新を催促しても行われず、一度も利用していないまま行方不明になった。この間、市側も捜索を待つのみで事態を放置していた。
名簿には要支援者の住所、氏名、年齢、電話番号、名簿記載理由が書かれていた。市は名簿保管管理マニュアルを作成するなどして再発防止を図るとしている。(山崎大和)