函館市教委は、学校生活の中で実践してほしい新型コロナウイルス感染防止策をまとめた「新しい学校生活様式」を製作した。6月からの学校再開を見据え、厚生労働省が公表した新しい生活様式を参考にした。18日から始まる分散登校時に児童・生徒に配布する予定で、同市教委は「さまざまな取り組みを重ねながら、自然な形で子どもたちが通常の学校生活に戻れるよう配慮したい」としている。
同市教委はこれまで、臨時休校の長期化に対応しよと、各学校と協力しながら、家庭学習の課題提示、生活リズムシートの活用、コミュニティーラジオ局FMいるかと連携した「はこだてっ子応援プロジェクト」などを展開。子どもたちの生活や学習面での不安解消に努めてきた。
今回は長丁場の感染拡大に備えた新しい生活様式の公表を受けて、国や道から受けたこれまでの通達の内容を踏まえ、基本的な生活様式と学校生活の中での感染対策に分けて実践例を作成。さらに子どもたち向けに分かりやすいようにイラストを多用し、特に身に付けてほしい行動に絞った配布物を作った。
正しいマスクの着用や手洗いなどの基本のほか、配布物には、登下校はほかの人と近づきすぎない、話し合いは横並びで短時間、みんなが使ったものに触れたら手洗い、給食時の会話は避ける、部活動や少年団活動では長時間の活動や接触を避ける―などを盛り込んだ。
データは13日に各校に配布された。分散登校では20日までは給食は提供せず、3密(密閉、密集、密接)を避ける座席配置などの措置で実施。21日以降は簡易な給食も提供し、学校規模に応じて広いスペースや空き教室も活用する。
同市教委は「感染防止に万全の手立てをする中で、長期の休業後の子どもたちの生活面でのケアを優先しながら、学びを止めない安心・安全な学校づくりを模索する」としている。(小杉貴洋)