遺愛女子高校2年の高野真菜さん(16)、照井結子さん(16)、大湯瑛利歌さん(16)の有志3人が、飢餓に苦しむ紛争地域の人々を支援しようと2月から未使用のはがきや切手を募集していた取り組みで、はがき1618枚、未使用切手1170枚、使用済み切手4570枚の計7358枚が同校生徒や市民から集まった。集計作業を終え、3人は「多くの人に協力していただき感謝でいっぱい。さまざまな人の思いが詰まっているので責任を持って送りたい」と声をそろえる。
同校の生徒が2018年度から行っている取り組みで、今回は校内や函館コミュニティプラザ(Gスクエア、シエスタハコダテ内)にポストを設置したほか、郵送での募集を呼び掛けた。当初は2月末を締め切りとしていたが、新型コロナウイルスの感染拡大による休校の影響で3月中旬まで募った。
企画は、はがき500枚を目標としてスタート。照井さんは「本当に集まるか不安で、登校するたびにポストの中を確認していた」と振り返る。その後、日を追うごとに量も増え、照井さんは「たくさんの人に協力してもらえ、予想を超える枚数で驚いた」と笑みを浮かべる。
郵送では札幌などの遠方からも送られ、はがきや切手とともに「頑張る姿に心を動かされた」「自分たちも協力したい」といったメッセージが添えられ、大湯さんは「自分たちにとっても励みになった」と話す。
はがきや切手は国際協力NGO「hunger free world(ハンガー・フリー・ワールド)」を通じて金に変え、アジア、アフリカ地域での教育支援に役立てられる。高野さんは「自分たちで一から企画し、自信になった。今後も世界の困っている人の力になりたい」、照井さんは「小さな行動で周りの環境を変えられることがわかった」、大湯さんは「今回の経験を生かし、これからも自分にできることを探して取り組んでいきたい」と意気込んでいる。(飯尾遼太)