函館商業高校(川眞田政夫校長)の3年生14人が、情報処理推進機構が主催する試験で好結果を残した。「応用情報技術者試験」で同校から4年ぶり3人目の合格者が出たほか、「基本情報技術者試験」と「ITパスポート試験」でも努力を実らせた。高校3年間の学びを胸に、春からは一層の飛躍を目指し、それぞれの道に進む。
情報系大学卒業程度の知識が求められ、高校生には難関とされる「応用―」に合格したのは、情報処理科の伊藤晋之介君。昨年春に「基本―」に合格した後、教材のDVDを自宅で視聴して学び、分からない箇所は教員に指導を受けた。今回の高校生合格者は道内で4人、全国でも44人。自信を付け、公立はこだて未来大に進学する。「実践的な情報技術を究め、将来的にはシステム開発に携わりたい」と目を輝かせる。
高校生の合格率が17・1%だった「基本―」には3人が合格。昨年4月の試験で涙をのんでいた野田愛莉さんは「悔しさの分、講習や自宅学習で懸命に勉強した」と振り返り、「事務職に就くので、知識を生かせれば」と意気込む。
「ITパスポート試験」では、国際経済科1人、流通ビジネス科9人が合格。同科では本年度初めて「課題研究」の授業で試験対策に取り組んだ。道教育大函館校に進む遠藤美紗さんは「うれしい。函館商業で学んだことを糧に、函館の地域おこしに貢献したい」と笑顔を見せる。(稲船優香)