函館商業高校珠算部2年の佐藤衣里華さん(17)が、昨年12月に行われた第130回全国経理教育協会(全経)電卓計算能力検定で段位の最高位である十段を取得した。段位受験者は694人で合格者は209人。このうち、十段取得は全国で佐藤さん1人だけだった。好成績を成し遂げた佐藤さんは「練習の努力が実りうれしい」と会心の笑顔で喜びを語った。
同検定の段位は、複合算、見取算、除算、乗算、伝票算で各種目の制限時間は10分。5種目計1000点満点で950点以上が合格となる。全経が主催する電卓検定受験は同校では初めて。
佐藤さんは、1日約4時間の練習のほか本番で余裕が持てるように制限時間を8分に設定したトレーニングを重ね、技術向上とともにスピードアップや正確性を身に付けた。佐藤さんは「本番に弱いので不安はあったけど先生が励ましてくれた」と振り返り、4歳上の姉も珠算部だったことから「お姉ちゃんの記録を超えたかった。練習すればするほど計算が速くなり他の人に勝てるとうれしい」と目を輝かせた。珠算部顧問の保坂雅裕教諭は「1回の挑戦で成功を得るのはすごい。後輩も続いていってほしい」と期待を寄せている。
同校からは他7人が検定に挑み、7段2人、6段2人、5段2人、4段1人と受験者全員が段位を取得した。
また、佐藤さんは年の全国商業高等学校協会主催の競技大会で北海道代表として、4年連続で全国大会に出場。「今年も5年連続の全国出場で、3位以内に入りたい。検定にもう一度挑戦して1000点満点の名人を目指す」と意欲を燃やしている。(木村京子)