今年夏に開かれる「はこだて国際科学祭2019」のキックオフイベントが26日、函館コミュニティプラザ(Gスクエア、シエスタハコダテ内)で開かれた。「食」がテーマの今年の科学祭について、参加者が取り上げたい話題やアイデアを出し合った。
科学祭を主催する「サイエンス・サポート函館」(代表・美馬のゆり公立はこだて未来大教授)が、市民と共に今年の活動を具体化させようと開催し、約50人が集まった。
昨年の科学祭の様子を撮影した動画や主催団体を紹介。美馬代表は、生肉の細胞から増やす「培養肉」や調理ロボットなどの技術の進歩に触れ、「不思議に感じて、どうしてなのかを知り、どうするか行動するのが大事。自分をバージョンアップするため、子どもだけでなく大人にも参加してほしい」と呼び掛けた。
後半はワークショップ形式で参加者がアイデアを出し、「災害時の食」や調理を科学的に分析する「分子ガストロノミー」を取り上げる提案があった。また、「自然や天然であることが本当に安全な食なのか」「ゲノム編集や培養肉など倫理的な議論がある技術を、人々が知る機会が必要では」などといった意見も出た。
科学祭は今年で11回目。7月中旬からのプレイベントを経て、8月17日~25日に開催する予定。(深津慶太)