道南初の福祉車両専門店「ふくしる函館店」が10月1日、函館市富岡町2にオープンする。日本福祉車輌協会員の「リカバリーカーズ」(宇賀浦町、福士一洋社長)が運営。同協会が認定する福祉車輌取扱士の有資格者が常駐するのは道内でも少なく、顧客のニーズに沿った車選びから販売、アフターサービスまで手厚くサポートする。
福士社長によると、過去に自家用車を購入した後に車いすを搭載できないといった相談や、福祉車両を修理できる店が函館にないなどの声が多かったという。
同店では福祉用具専門相談員や、車いす・シーティング技能者(安全、安心な車いす利用に応じた調整や適合を図る)資格を持つスタッフが障害者の身体状況や生活環境などを聞き取り、顧客の希望とライフスタイルに適した車を提案する。事業者向けには車いす用リフトやスロープを搭載した代車を用意するサービスを行い業務に支障が出ないようバックアップする。
また、福士社長と山田行広営業部長は昨年7月、同協会認定インストラクターの資格を取得しており、福祉車両の架装装置に関する正しい知識と技術習得を目的とした安全運転講習会も実施する。送迎ドライバー向けに車いすの固定位置や器具の装着方法、日々の点検の重要性などを座学と実車でレクチャーし、利用者を安全に運ぶためのアドバイスも行う。
福士社長は「地域に根差した身近な相談相手として、困っている人に寄り添える店にしたい」と意気込む。営業は午前10時~午後6時。日曜定休。問い合わせは同店(0138・84・8817)へ。(長内宏人)