人とつながる、未来とつながる
東京パラリンピック2020で、ボッチャ日本代表の「火ノ玉ジャパン」が獲得したメダルは個人で金、ペアで銀、団体で銅の合計3個と、大快挙を成し遂げました。ボッチャとは、ジャックボール(目標球)と呼ばれる白いボールに、赤・青のそれぞれ6球ずつのボールを投げたり、転がしたり、ほかのボールに当てたりして、いかに近付けるかを競います。障害によりボールを投げることができなくても、投球を補助する勾配具(ランプ)を使い、自分の意思を介助者に伝えることができれば参加できます。
競技は男女の区別のないクラスに別れて行われ、個人戦と団体戦(2対2のペア戦と3対3のチーム戦)があります。今回の「火ノ玉ジャパン」の活躍により、「ボッチャ」というスポーツが今まで以上に注目され、函館でもその輪が徐々に広がりをみせています。サークル活動、文化教室、高校の球技大会種目、高齢者施設でのレクリエーションなどで取り入れられ、障がいのある・なしに関わらず多くの方が楽しんでいます。11月28日には、道南地域では初めて「第1回インクルーシブボッチャ交流大会」も開催されます。
私の勤務する函館臨床福祉専門学校でもボッチャの普及に取り組んでいます。介護福祉士の仕事として第1にイメージされるのが「高齢者のお世話」ですが、本来の介護福祉士の仕事は非常に多岐にわたり、高齢者介護や障がい者支援、人材育成はもちろんのこと、介護・福祉やそれらに関連することの普及・啓発や地域とのつながりの構築など、求められる役割は年々増しています。その実践力を培うため、関係団体と連携し函館蔦屋書店で毎年「未来づくりマルシェ」を開催したり、「函館ボッチャ協会」を通して障がい者スポーツであるボッチャの普及啓発を行ったりすることで、たくさんの方とのつながりを大切にしています。
(ハコラク 2021年12月号掲載)
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