湯の川温泉発祥の地
一風変わったおみくじも人気
湯の川温泉の鎮守として親しまれている「湯倉神社」の起源は今から500年以上前。この場所に湧く温泉で病気を治した木こりがお礼に祠を建てたという言い伝えがあり、湯の川温泉の始まりともされている。正式な創建は1654年。松前藩主・高広が幼少期に苦しんでいた重い病を、母・清涼院が夢で神に受けたお告げ通りに湯治させたところ全快。その礼として、社殿を改造し、知内町産の砂金を使った約16 ㎝の薬師如来像と直径約19 ㎝の鰐口を奉納したことによる。以来、街の発展とともに歩み続け、現在では、近隣の温泉ホテルや市内の神社などと協力しイベントを企画するなど、地域の盛り上げにも尽力している。
御祭神の1柱は、温泉や開拓、招福、縁結びの神「大己貴神」。別名は大国主神とも言い、七福神の〝大黒様〟としてもおなじみ。湯倉神社では日本神話「因幡の白兎」で大己貴神に救われ仕えた神獣・白兎を大切にし、兎をモチーフにした像や、20種類の兎紋が刻印されている手作り木玉のおみくじを設置。また、ご当地みくじや、漢字一文字の内札を組み合わせて作る自分だけのお守りなど個性豊かに揃え、欠かせない縁起物として広く注目を集めている。
(ハコラク 2021年11月号掲載)
湯倉神社
函館市湯川町2‐28‐1
☎0138‐57‐8282
社務所8:30~18:00
無休 P有り