豆腐の魅力を楽しく伝え日本の食を支える応援団長
「みそソムリエ」「みそ汁協会理事」など、食に特化した資格を多数持つ髙村亨さん。体験型の食育講座やレシピ開発を通じて、地域の特産品や日本に古くから根付く食を後世に繋ぐ活動を続けている。
みそや豆腐など大豆を使った日本の伝統食は、海外から高い評価を受けながらも、一般家庭で食卓にあがる機会が減りつつある。合わせて製造者の担い手不足にも歯止めがかからない。活動を続けていくうちに現状を知り、「机上の空論ですが、このままでは街の豆腐屋さんがなくなってしまう」と危機感を募らせた。すぐに「食育豆腐インストラクター」の資格を取得し、函館豆腐油揚組合と協力してさまざまな講座を開講、業界活性化に力を注ぐ。
函館市出身、札幌大学を卒業後、公務員を経て食品会社に就職。その後、函館短期大学付設調理製菓専門学校に入学し、在学中、食を通して人と人を繋げることに興味を持ち、卒業後「フード・コミュニケーション」を設立。人脈とネットワークを広げてきた。現在は、農家に直接足を運んで話を聞き教材として大豆のサンプルを分けてもらうなど、豆腐や大豆に関する専門知識から雑学まで熱心に正しい情報を仕入れ、豆腐の持つ魅力、奥深さを、食べ比べなどの体験講座を通じて楽しく知ってもらうための工夫を凝らす。伝えるため学び続ける、髙村さんの歩みは止まらない。
(ハコラク 2018年11月号掲載)
フード・コミュニケーション
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