プロ目線で豆を厳選
産地別の香味が堪能できる
大手コーヒーメーカーを早期退職し、そこで築いた人脈と集積した知識を生かし、札幌出身の小本邦宏代表が函館市で「函館豆壱」を開業したのは2012年。店には世界最高品質と評されているラ・エスメラルダ農園のパナマ・ゲイシャをはじめ、ハワイ・コナ、トラジャ、エクアドルといずれも高品質な18種類ほどのストレートコーヒーと、3種類のブレンドコーヒーが顔を揃える。銘柄リストを見ているだけでも心が弾み「珍しいもの、気になったものをつい買い過ぎて、一緒に店に立つ息子に怒られることもしばしば」と朗らかに笑う。
コーヒー豆は、原産地が同じでも農園や栽培場所で品質に差が生まれ、輸送中の環境にも影響を受けるので、銘柄を統一して注文しても輸送のロットごとに味や香り、クセが異なる。ロットごとの最適な答えを導き出すため、届き次第、焙煎機に向かい、1回目に爆ぜる時間、温度、圧力をチェックし、細かくテイスティングを繰り返す。クオリティーを保つためには「道具の手入れも大切」と、小型焙煎機は毎日の掃除に加えて週1回、分解して清掃。細部にこだわった仕事の積み重ねが、素材のポテンシャルをより高いものにしている。
(ハコラク 2021年2月号掲載)
函館豆壱
函館市本町31‐35
☎0138‐83‐1826
9:00~19:00
※土・日曜、祝日は
10:00~18:00
火曜定休 禁煙