街の栄華を伝える土蔵のかたわらで厳選食材から生み出す豊かな味
函館市内から車で約1時間半。江差町のいにしえ街道に2010年オープンした「ぱんや ベッキー」は、江戸時代末期建造の土蔵が併設する趣ある外観が目を引く。札幌の名店で腕を磨いた藤元純店主は〝毎日食べても飽きない体に優しいパン〟をモットーに、全てのパンを1人で手掛ける。
小麦粉は北海道産「春よ恋」からカナダ産のものまで、毎年変わる小麦の味を見極めながら8種前後を用意し独自にブレンド。卵はエサからこだわり平飼いする八雲町松永農場の「遊楽卵」を使用。厳選素材から生まれる約40種のパンは「ここの味を知ったらほかのはもう食べられない」と話すファンもおり、観光地にありながら8割が常連客という。口溶けの良さが人気の「トースト食パン」や生地と餡にコーヒー豆を練り込んだ「珈琲あんぱん」、甘さを抑え季節の果実がみずみずしいデニッシュ。テイクアウトコーヒーと一緒に購入し散策に繰り出せば、心踊る休日を過ごせそうだ。
(ハコラク 2019年6月号掲載)
ぱんや Becky
江差町姥神町90
☎0139‐56‐1115
8:30~15:30 (売り切れ次第終了)
月・火曜定休 P有り