新たな価値を吹き込むデザインで
思い出が詰まった宝石の輝きを取り戻す
金森洋物館内にある「チャートハウス」は、１９８３年創業のジュエリーショップ。代表の水野量吉さんは、妻の幸子さんと二人三脚で店を営み、独学でオリジナルジュエリーも制作。伝統や流行にとらわれない水野さんのデザインは、シンプルでありながらほかには無い存在感を放ち、作品が注目を集めると、次第にオーダーやリフォームの依頼も舞い込んでくるようになった。
愛用の指輪を娘に引き継ぐためデザインを現代風にアレンジしたり、50年以上前に作られた指輪を着物用の根付けに作り変えたり…。「思い出の詰まった宝石を大切に使いたい。そんな思いに応えるのがジュエリーリフォームの仕事」と語り、持ち込まれたジュエリーと依頼者の話からイメージを膨らませ、宝石が引き立つデザインを提案する。ずっとそばに置きたくなるデザイン性はもちろん、重さ、バランス、肌触りなど、身に着けた時のフィット感にこだわり実用性にも心を配るのが、長く使えるジュエリー作りの秘訣という。「徹底して打ち合わせをして出来上がった作品は、新たな思い入れも加わります。正直とても手間は掛かりますが、制作を始めると食事も忘れて没頭してしまう。好きだからやっているのが基本ですね」と根っからの職人魂をのぞかせ、依頼者一人ひとりの思いに真摯に寄り添っている。
（ハコラク ２０２１年５月号掲載）
ＣＨＡＲＴ ＨＯＵＳＥ
函館市末広町１３‐９ 金森洋物館内
☎０１３８‐２７‐３６６３
９：３０～１９：００
無休
Ｐ有り （来店者は２時間無料）
キャッシュレス決済利用可
函館再生職人③／ＣＨＡＲＴ ＨＯＵＳＥ 水野量吉さん
水野量吉さん
リフォームした指輪
海外から依頼されたペンダントヘッド
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