全国で給油所などを運営するアサヒ商会(齊藤巌社長)が、人工知能(AI)を活用した小型ロボットのレンタル事業を始める。顔認証技術を応用した顧客情報管理システムを導入。ロボットに決済や予約などの受付業務を代行させることで、手続きの簡素化やサービス向上を図る。
ロボットは高さ25センチ、重さ2・5キロ。正面に5インチのタッチパネル液晶を備えている。筐体はコミュニケーションロボットの企画開発を行う「MJI」(東京)が製造。導入するシステムは函館市内のシステム開発会社が担当した。
受付時にロボットが顧客に対し顔認証を行うことで、事前に登録した顧客のクレジットカード情報などを使って手続きを簡素化。またロボットとの会話で次回予約を行うことなども可能だという。7月に入ってから同社ではテスト運用を行っており、利用者からの評判は上々だという。
レンタル価格は1カ月5万円で、美容室やホテルなどでの運用を想定。9月ごろから提供を始めるという。8月には同事業を担う社内ベンチャー「メインセール」を東京に設立し、齊藤社長が同社社長に就任する予定。
初年度は500台のレンタルを目指す。齊藤社長は「場所をとらず、かつサービスの向上が得られるなどのメリットがある。このロボットが社会の一部として必要とされることを目指したい」と話している。(野口賢清)