10月1日から福井県で行われる第73回国民体育大会のボウリング女子成年の部で、工藤ひかる(18、函館短大1年)が道代表選手に選ばれた。中学3年から5年連続で選出され、今年は初めて成年の部で出場。新たな挑戦に、工藤は「足でまといにならないようにしたい」と控えめに意気込みを語る。道代表が集う合宿を経て、大舞台へ意欲的に練習を重ねる。少年の部には道南から高橋咲紀(大妻高3年)も出場する。(佐々木 司)
工藤は、小学6年から家族の影響でジュニアクラブに入り、ボウリングを始めた。昨年の全日本新人選手権大会準優勝をはじめ、2016年の国体ダブルスで4位や2014年の全日本中学選手権7位入賞などの実績を持つ。
4月の2次選考会で強化選手に選ばれ、5月と7月の強化合宿を経て、合宿内での成績やこれまでの実績を加味され、道代表に選出された。
国体では個人戦(シングルス)と団体戦(2人と4人のチーム戦)の3種目に出場する。いずれも6ゲームの予選(4人チーム戦のみ3ゲーム)を行い、上位8チーム(個人戦は8人)が決勝進出。決勝3ゲームを含めた合計9ゲームの総得点で順位を争う。
少年から成年の部へ移った工藤は、今年から大学生となり、生活環境ががらりと変わった。保育士資格取得へ向け勉強中で「学業もしっかりやりたいので、高校時のように週5、6回の練習は難しくなった」。それでも学業の合間を縫って、週2回以上はボウリング場に足を運び、短期集中型の練習で投げ込んでいる。
限られた時間内で質の高い練習をと、足の運び方や最初の一歩目の手の出し方など、細心の注意を払う。今年5月~7月までのボウル・サンシャイン函館の公認記録会では平均202・36(14ゲーム合計2833点)で40人超える参加者の中で2位に。「一昨年までは10位以下だった」といい、新たな環境で少しずつ力をつけている。
団体戦は札幌2人、釧路1人で臨む。「なかなか一緒に練習する機会がないのでコミュニケーションはしっかりしたい」。自分自身も「ベストな状態にまで詰め込んでいきたい」と大会直前に追い込みをかけ、調整するつもりだ。