【七飯】障害者と健常者が一緒にラウンドするゴルフ大会「ABOcup ドクターズフレンドシップトーナメントinHokkaido」(NPO法人日本障害者ゴルフ協会主催、函館新聞社など後援)が、7月19日に北海道カントリークラブプリンスコース(町西大沼、パー72)で初めて開かれる。関係者は今大会を機に、障害の有無にかかわらず楽しめるバリアフリースポーツとしてのゴルフを周知したい考えだ。
同大会の開催は、昨年6月に東京都渋谷区で開かれた第61回日本リハビリテーション医学会学術集会の中で、障害者ゴルフの普及啓発に関する特別シンポジウムが開かれたのがきっかけ。会合を通じて機運が高まったことを受け、町社会福祉協議会が共催、函館新都市病院などを運営する医療法人雄心会(伊藤丈雄理事長)が事務局となり、気候の良い北海道での開催に至った。
同学会の安保雅博会長(61)が大会長を務め、オフィシャルハンディ15以下の障害者が対象のグランプリの部と一般の部の2部門で実施。18ホールストロークプレーで、体に障害がある選手2人とサポートプレーヤー(健常者)2人の4人1組で回る。障害者はすでに定員に達した。同協会によると、障害者と健常者が回る大会はこれまでジュニアやチャリティー目的での開催事例があったものの、「垣根を取り払う目的では初めての試み」という。
4月21日には同協会の松田治子代表理事(74)、安保大会長、大会アンバサダーを務める亀田愛里プロ(32)の父、八寿四さん(66)、事務局長を務める雄心会の金子達也専務理事(69)ら関係者が同コースに集まり、実際にプレー。右足に障害のある元パラリンピックアルペンスキー日本代表の田中哲也さん(54)=青森県今別町議=の意見を聞きながら、ティーショットを打つ位置や高低差などを入念に確認した。八寿四さんは「あまりアップダウンがなく、障害のある人でもプレーしやすい。景観も良く、遠くから来られる方も北海道の雰囲気を味わえるのでは」と話した。
松田代表理事は「障害を理解するには一緒にゴルフをプレーすることが大事。障害のあるプレーヤーが頑張っていることを知ってもらえる機会になる」、安保大会長は「高齢化の進行は障害者も増えることを意味しており、楽しくスポーツをすることが大事。健康寿命を伸ばす上でも定期的な運動が一番で、ゴルフは親しみやすいのでは」と話している。(千葉卓陽)