【森】森町林業グループ(長岡仁会長、会員37人)が今年度の全国林業グループコンクール(全国林業グループ連絡協議会主催)で最優秀賞を受賞した。林業グループの高齢化が全国的に問題になっている中、森町では水産加工業、大工、養蜂業など異業種も多数参加し、ユニークな地域貢献活動を展開する点が高く評価された。
林業グループは地域林業の発展と人づくりを担う自主的組織。同会は8月に仙台市で開かれた北海道・東北ブロック林業グループコンクールで最優秀賞を受賞。2月27日に全国町村会館(東京)で開かれた全国コンクールでは、同会の奥山太崇さん(50)が1995年の結成からの歩みと、森林環境譲与税を活用した炭窯見学や出前授業など子どもたちへの環境教育、昨年7月に行った記念植樹などの活動を紹介し、全国6ブロック代表を制して最優秀に輝いた。全国最優秀は北海道代表では4例目、道南では杉の子林業グループ(せたな町)に次ぐ2団体目。
メンバーは12日に役場を訪れ、岡嶋康輔町長に受賞を報告。前会長の山口敏夫相談役(63)は、「最初は若手林業者で結成。結成10年目にメンバー減少で危機に陥ったが、青年会議所を通じて異業種に多く参加してもらったことが転機になった」と振り返る。
受賞について、長岡会長(54)は「会の30周年の節目に賞を受け、励みになる」と喜び、同グループの元メンバーでもある岡嶋町長は「町内でさまざまな産業に携わっている方々が参加し、全国に発信する力を持っているのは大きな財産」と話した。
長岡会長は「植樹した森を町民の憩いの場に」と今後の目標を掲げ「これまで植樹祭や木育活動に参加してくれた子どもたちが大人になっている。活動を次世代に継承したい」としている。(神部 造)