プリンセス・クルーズ社(米)が運航する日本発着クルーズの函館港寄港が17日に、50回目の節目を迎えた。同日港町埠頭(ふとう)に入港した「ダイヤモンド・プリンセス」(11万5906トン)の船内では、谷口諭副市長らが関係者が出席して記念セレモニーを実施。入港回数がさらに増え、相互の発展につながっていくことを願った。
同社の日本発着クルーズは2014年に始まり、「ダイヤモンド・プリンセス」が今回を含め36回、「サン・プリンセス」(7万7441トン)が14回の計50回寄港している。
乗客も見守った記念セレモニーで谷口副市長は昨年9月の胆振東部地震直後にダイヤモンド・プリンセスが寄港した際に、道民を励ます横断幕を掲げたことに感謝しつつ、「50回目を迎え寄港実績から考えても函館にはなくてはならない存在。限られた時間だが函館の魅力を存分に堪能して」と歓迎した。
クルーには2隻同時寄港を願い函館を拠点に活動する大西翔さんが船体を描いた絵と、記念の缶バッジなどが贈られた。絵はサン・プリンセスにも寄贈された。ジェナロ・アルマ船長は「日本発着クルーズの先駆者として、このような日を迎えられたことは喜ばしい。いつも真心のこもった歓迎をしてくれてうれしい」と感謝の言葉を述べた。
その後、関係者は操舵室や温泉施設など船内の豪華な施設を見学して楽しんだ。今回の寄港船は横浜発着で、釧路、コルサコフ(ロシア)、小樽、最終寄港地の函館を回った。(小杉貴洋)