金森赤レンガ倉庫(函館市末広町)が現在の複合総合施設に生まれ変わり今年で30年になるのを記念し、金森洋物館などで「北海道・北東北の縄文遺跡群」を紹介する展示会や、世界遺産登録された観光名所や絶景を撮影した写真展が開かれている。5月6日まで。
30周年を記念し、20日から開かれる世界遺産チャリティーアートエキシビジョン「レゴブロックで作った世界遺産展パート3」に先立って開催した。
金森洋物館で開催中の北海道・北東北の縄文遺跡群を紹介するブースでは、南茅部地域の著保内野(ちょぼないの)遺跡から出土した国宝・中空土偶のレプリカが登場。また、垣ノ島遺跡から出土したものを中心とした土器5点、石器40点、土偶5点などが展示されている。
会場ではこのほか、三内丸山遺跡(青森県)といった東北にある遺跡群などもパネルで紹介され、訪れた人が出土品や様式の違いなどを見比べて楽しんでいた。展示に携わる函館市教委生涯学習部文化財課の福田裕二学芸員は「函館市民のみならず、国内や海外からの観光客にも、『北海道・北東北の縄文遺跡群』を知ってもらえる良い機会。世界遺産登録を目指し、機運を高めていきたい」と話している。
同館とBAYはこだてで開催中の「世界遺産旅する写真展」では、金閣寺や厳島神社など国内を代表する観光地のほか、サグラダファミリア(スペイン)やアンコールワット(カンボジア)、パルテノン神殿(ギリシャ)など、世界の観光地や絶景を収めた写真約50点が展示されている。足を止め写真に見入る観光客の姿が見られ、世界旅行に行ったような気分を味わっていた。
各会場とも時間は午前9時半から午後7時まで。入場無料。(野口賢清)