【松前】250種1万本のサクラが花開く松前公園で「第70回松前さくらまつり」(松前観光協会など主催)が29日開幕した。道内外から訪れた多くの来場者は、「南殿(なでん)」など早咲きのサクラとともに、松前城と武者行列が繰り広げる歴史絵巻に酔いしれた。会場では「春の松前物産フェア」(松前物産協会主催)が開かれ、来場者は新鮮な海の幸や、町特産品に舌鼓を打った。
1947年から毎年開催されている町最大の観光イベント。今回で70回の節目を迎えるとあって、松前城広場で開かれた開会式には姉妹都市の福島県伊達市、滋賀県近江八幡市、愛媛県松前町(まさきまち)の各自治体の首長らが出席。石山英雄町長、石川文明観光協会会長、伊藤幸司町議会議長らとテープカットを行った。また、開会式に際して、海上自衛隊松前警備所の隊員30人が扮(ふん)する武者行列が松前城周辺を練り歩いた。
両親と一緒に札幌市から訪れた辻栞太郎(かんたろう)君(8)は、松前藩出身の新選組隊士永倉新八のファンだといい「武者行列や松前城を見るのが楽しみ」と目を輝かせていた。
さくらまつりは5月14日、物産フェアは5月5日まで。30日は午前11時から「郷土芸能大公開」(町芸能保存団体連絡協議会主催)、正午から「松前神楽公演」(松前神楽松前ブロック連合保存会主催)がそれぞれ松前城広場で開かれ、町の伝統芸能が披露される。(神部 造)