大型連休初日を迎えた29日、道南は晴天に恵まれ、絶好の行楽日和となった。新函館北斗駅は新幹線の利用客で混雑したほか、五稜郭やベイエリアには多くの観光客らが訪れ、にぎわいを見せた。
開業2年目を迎えた北海道新幹線の同駅ホームでは、本州からの第1便となるはやぶさ1号が午前10時57分に到着。大きな旅行カバンやキャリーカートをひいた家族連れらがホームのあちらこちらで笑顔の花を咲かせた。
友人と観光で訪れた岩手県滝沢市の介護職員山本美郷さん(25)は「五稜郭や海鮮など函館観光を楽しみたい。今日のようにいい天気が続いてくれれば」と話し、函館駅へと向かう電車に乗り込んだ。
五稜郭タワーは午前中から大勢の観光客や花見客らでにぎわい、周辺駐車場では札幌や室蘭ナンバーの車などが多く見られた。家族で遊びに訪れた七重小学校6年の渡邊光瑛君(11)は「サクラが咲いていて天気も良く、とても気持ちがいい。たくさんの人でにぎわっていて、楽しい気持ちになった」と笑顔だった。
函館朝市「えきに市場」では、名物のイカ釣り体験が盛況で営業時間が1時間延長された。1日で約300人が訪れたといい、「元祖活いか釣堀(つりぼり)」で働く小野寺透さんは「一日中忙しく、新幹線開業で沸いた昨年並みの売り上げは確保できそう」とホクホク顔だった。
金森赤レンガ倉庫付近では、散策を楽しむ大勢の観光客の姿が見られた。仙台から夫と訪れた谷藤茜さん(31)は「天気予報では雨と聞いていたので良かった。五稜郭で花見も楽しめそうです」と笑顔で話していた。(山田大輔、大谷健人、野口賢清)