函館市の港町埠頭(ふとう)に1日、米プリンセス・クルーズ社のクルーズ客船「ロイヤル・プリンセス」(14万2714トン、乗員乗客4681人)が初入港した。全長約330メートル、全1780室がプライベート・バルコニー付きという優雅な姿に市民らが見入っていた。
4月27日に横浜を出港。宮古(岩手)、青森を経由し、午前6時ごろ、海上でカラー放水の歓迎を受け港町埠頭に着岸した。同埠頭へのクルーズ船係留は今年度初めて。乗客は3341人で、うち米国1312人、カナダ871人、オーストラリア623人、日本47人など。
岸壁には函館駅へ向かうシャトルバスや市内などを巡るツアーバス計35台のほか、多くのタクシーが用意された。午前8時ごろから下船が始まり、乗客は函館観光イメージキャラクターの「エキゾーくん」と記念撮影を楽しみ、思い思いに観光へ向かった。インフォメーションデスクでは五稜郭へ向かう手段の質問が多く、中には市内の世界遺産「北海道・北東北の縄文遺跡群」に関する問い合わせもあった。
同11時半ごろから市、函館港湾振興会らの関係者が船内に入り歓迎セレモニーを開き、市側からは初寄港盾やいか踊りの法被などが贈られた。午後10時ごろに出港、釧路などを経て米アラスカ州のアンカレッジへ向かう。(山崎純一)
函館新聞デジタルに動画=二次元コード参照