函館市椴法華地区の「椴法華海鮮まつり」(実行委主催)が27日、椴法華港で初めて開かれた。同地区での対外的なイベントは十数年ぶりで、会場には格安のクロマグロをはじめ、サケ、ブリ、サバ、フクラギなど捕れたての鮮魚が並び、にぎわった。
鮮魚の販売ブースには開場の1時間以上前から行列ができ、11時半ごろには売り切れた。目当てのサケとブリ6匹を手に入れた函館市時任町のパート従業員、吉田邦子さん(67)は「行列で1時間半以上待ったが、来たかいがあった」と満面の笑顔。「ブリは近所におすそ分けします」と話していた。
このほか、臼尻町のすし店「よし川」店主の小川喜敬さんによるマグロの解体ショー、函館海上保安部の巡視船「ゆきぐも」と恵山岬灯台の一般公開などを行った。カジカ汁の販売も人気だった。
イベント運営に関わったツガイナカ中村漁場の取締役、中村忠相(ただすけ)さん(42)=元村町=は「サケもイカも不漁が続いているが、今回は、今朝捕れたてのものを用意できた。お客を長くお待たせしてしまったが、来年はもう少し品数をそろえて対応したい」と話していた。(神部 造)