函館市南茅部地区で15日、今季の天然マコンブ漁が始まった。朝日に照らされ輝くコンブが、次々と舟へ水揚げされた。
南かやべ漁協のトップを切ってこの日漁が行われた木直支所では、午前5時から漁業者が一斉に舟を出し、「マッカ」と呼ばれる先が二股になった漁具を使い、不安定な船の上からコンブをねじり採っていた。
漁を終え、コンブをいっぱいに載せた舟が続々と漁港へと戻ると、それぞれ軽トラックの荷台などに積み込んで、自宅などの干し場へと運んだ。松村司さん(65)は「思っていたよりコンブがあり、収量はまずまず。この調子で続いてほしい」と話していた。
天然マコンブは昨年8月の度重なる台風の影響などで、市内ほぼ全域で流出が確認されている。資源量が依然として回復しておらず、今季の漁模様に懸念が広がっている。(野口賢清)