道南の赤肉ブランドメロン「さぶりメロン」の初競りが13日、函館市青果物地方卸売市場であり、森町産箱入り特秀2玉が10万円で競り落とされた。2017、21、22年と同額で、順調な出だしとなった。
上品な甘みと果汁感が特徴のさぶりメロンは、厚沢部町の「さぶ」と森町の「り」から命名。赤肉メロンの中から糖度15以上、1玉1・8~2・1キロで形状やネットの張り具合が良好なものを厳選し、さぶりとして出荷する。
この日は森産21ケースが東一函館青果の売り場に並び、大玉の特秀2ケースが各5万円、中サイズ2ケースが各3万円、ほかの16ケースは各1万円で落札された。最高額10万円で競り落とした丸上青果(西桔梗町)の豊嶋敦果実担当課長(51)は「例年通りたくさんの問い合わせがあり、道南のおいしいメロンをより多くの人に知ってもらいたいという思いで落とした」と話した。
森町農産物生産出荷組合メロン部会(10戸)の黒田貢部会長(57)も競りを見守り「5月から気温が高く、大ぶりで出来が良い。観光客も戻り、販売環境も回復している。多くの人に食べてもらいたい」と高値を喜んだ。
JA新はこだて森営農センターによると、町内の赤肉メロンの生育は順調で糖度ののりが良く、大玉傾向という。さぶりとして300ケース程度(1ケース約4キロ)の出荷を見込んでいる。森産は7月中旬まで、8月上旬から厚沢部産にリレーし、10月上旬まで続く。(飯尾遼太)