【七飯】JA新はこだて七飯基幹支店農産物検査場で16日、2016年産新米の初検査が行われた。JA管内で最も早く出荷された「ゆめぴりか」と「きたくりん」の計7・56トンが全量一等となり、生産者は安堵(あんど)の表情を浮かべた。
出荷したのは同町鶴野の工藤誠一さん(47)。道米麦改良協会の検査員が米袋から器具「殻刺し」でコメのサンプルを取り出し、水分含有量や整粒歩合、粒ぞろいを調べた。1等認定を受け、畠山良一組合長が工藤さんにお祝いの品を手渡した。新米はホクレンを通じ全道に出荷される。
工藤さんは約11ヘクタールに5品種を作付け、今月10日に収穫作業を開始。天候を見ながら10月上旬まで続く。工藤さんは「一等米を目標に頑張っている。台風10号の強風で稲が傾くなど影響を若干受けたが、品質や収量に問題はない」と話していた。
16年産も過剰作付けが解消される見通しで、適正な米価回復に向け、同JAが生産者に支払う概算金も前年を上回る。主力の「函館育ちふっくりんこ」は、10月上旬に店頭販売が始まる。(山崎大和)