【北斗】人工礁を使ったフノリの摘み取りが29日、市沿岸で始まった。茂辺地地区では、上磯郡漁協はまなす支所茂辺地フノリ部会の会員やアルバイトら約10人が、人工礁に繁茂した赤茶色のフノリを手で摘み取っていた。
市では茂辺地・当別の両地区でコンクリート製のフノリ礁約800基を使ったフノリの養殖に取り組んでいる。例年この時期に収穫を迎え、冬の味覚として人気を集めている。
茂辺地地区では午前10時ごろから正午まで、人工礁に繁茂したフノリの摘み取りを実施。「理由ははっきりしないが、今年のフノリの生育状況は良くない」と、茂辺地フノリ部会の秋本卓司部会長(60)。同支所によると、この日の収穫量は茂辺地・当別両地区合わせて約110キロで、昨年初日と比べ半分程度にとどまったという。
収穫されたフノリは渡島近郊のスーパーなどに並ぶ予定のほか、乾燥加工したものは「海峡ふのり」のブランドで、春ごろをめどに販売される見込み。秋本部会長は「みそ汁に入れて食べるのがおすすめ。ぜひ北斗市のフノリの味わってほしい」と呼びかける。(野口賢清)