七飯町産のブランドリンゴ「ななみつき」の今季初競りが14日、函館市青果物地方卸売市場であり、きり化粧箱入り7玉が3年連続過去最高額の10万円で競り落とされた。
ななみつきは「ぐんま名月」という品種で、表面は黄色を基調に実に赤みが差し、蜜入りで強い甘みが特徴。同町のオリジナルブランドとして2007年から栽培しており、町果樹組合ななみつき部会(松浦生昇部会長、16戸)が生産する。今年の夏場は猛暑に見舞われたが「蜜入りは順調で大きさも例年通り」(松浦部会長)といい、糖度も17度とリンゴの中では高く、上質な甘さに仕上がった。
東一函館青果の売り場に7~9玉のきり化粧箱が3ケース、7~11玉の段ボール化粧箱300ケースの計303ケースが並び、競り人の威勢のいい掛け声が飛び交った。きり化粧箱7玉のほか、8玉は5万円、9玉は3万円といずれも過去最高額を更新した。
3年連続で7玉10万円で競り落とした丸上青果の果実担当、外崎勇次さん(43)は「高温の影響が心配されたが、生産者の努力のおかげでいいものに育った。ジューシーな果肉で糖度も良く仕上がっている」と評価した。
最高値のななみつきはスーパーアークス千代台店(千代台町)の店頭に並ぶ。出荷は12月上旬まで続き、函館のほか、札幌、旭川など道内を中心に20トンを目指している。(飯尾遼太)