道は、新型コロナウイルスの軽症や無症状の患者が療養できる宿泊施設2棟目として「ユニゾインエクスプレス函館駅前」(函館市若松町)を借り上げる方針を決めた。期間は4月から6月末まで。現在稼働中の「東横イン函館駅前大門」(松風町)は継続して運用するが、道南圏で新規感染が急増し現施設が満室に近づいた場合に備え、新たな施設を手配する。
ユニゾはJR函館駅から徒歩5分の距離で、全277室のうち、必要なゾーニングなどを施した上で最大220室程度で患者の受け入れが可能という。
東横インは108室利用できるが、道南でクラスター(感染者集団)が相次ぎ、今年1月18日時点の利用者が83人に上るなど一時パンク状態に。人の移動が多くなる年度末・始めやゴールデンウイーク明けなどを想定し、感染が急拡大し、市中感染が疑われる場合に備える狙いがある。ユニゾは契約後に休止状態にし、原則は東横インで患者を受け入れる。
道は、4~19日にユニゾ周辺の店舗やマンション住民にチラシを配るなどして施設確保に関する説明を行った。
宿泊療養施設は札幌3棟、函館、旭川、帯広、釧路、北見で各1棟を運用しており、札幌以外で複数のホテルを確保するのは函館が初めて。(山崎大和)