函館市などでつくる函館マラソン実行委は28日までに、来年の大会を7月4日に開催する方針を決めた。今年は新型コロナウイルス感染拡大で大会を中止したが、密集を避けるなどの対策を講じた上でランナーの安全を確保する計画。29日に開く会合で日程や運営方法を正式に決定する。
来年の開催に当たり、ハーフとフルマラソンの発走時刻の間隔を従来の10分から30分とするほか、ランナーがスタート地点に整列する時間をずらし、スタート時の密集を避ける。沿道での応援は自粛要請を検討する。また、今年出場予定だったランナーに出走権を無料で与え、新規の申し込みは受け付けない。
中止となった今年の大会は国内外からエントリーがあり、フル4247人、ハーフ3503人の計7750人(定員計8000人)が出場予定だった。
実行委は、3月開催の会議では、予定通り実施する方向で準備を進め、開催の可否を5月末までに決定することで合意。しかし、新型コロナの感染状況などを考慮した結果、判断の期限までに終息を見込めず、参加者やスタッフなどの安全確保を優先し、4月28日に大会中止を発表。1991年スタートのハーフ、2016年からのフルともに初の中止となった。(長内宏人)