道は28日、新型コロナウイルス感染症対策本部会議を開き、感染対策の警戒ステージ(5段階)を最も低い「1」から「2」へ引き上げた。感染者が再び増加し、医療提供体制が逼迫する恐れが高まったことから判断した。同日から11月10日までの2週間を集中対策期間とし、道民に対し体調が悪い場合の外出自粛やテレワーク(在宅勤務)を活用した出勤抑制などを協力要請した。
5段階の警戒ステージは、8月下旬に道が独自に設けたもので、ステージの引き上げは今回が初めて。27日現在の入院患者数が151人と指標の150人を上回り、直近1週間の新規感染者数も291人と同107人を超えた。
鈴木直道知事は臨時記者会見で「これ以上の感染が拡大した場合、不要不急の外出自粛など強い措置もお願いせざるを得なくなる。道民と危機感、感染防止意識を共有しながら、感染拡大を抑え込むため、集中的に取り組む必要がある」と強調した。
ステージ2について期間は設定していないが、感染拡大を短期間で抑え込むため2週間の集中対策期間を設定した。
特別措置法に基づく協力要請として、発熱やせきがあるなど体調が悪い場合は外出を控える、マスクの着用と手洗いを徹底する、テレワークの推進による出勤抑制、時差出勤の一層の活用―を盛り込んだ。また、3密を避けられない会合の自粛も求められるが、営業自粛要請などはしない方針。知事は「飲食の前後はマスクを着けて会話をしてほしい」とも呼び掛けた。
知事は感染が広がる札幌市と連携、繁華街への啓発活動を行い、感染者が増加している飲食を伴う会合での対策を徹底するよう求めた。知事は「何とか早期に抑え込んで、社会経済活動への影響を最小限にしなければならない」と力を込めた。(山崎大和)