函館市が、貸し切りバス事業者に対し、各業者が企画した市民向け日帰りバスツアーの費用(1台15万円)を補助する事業で、運行を開始した7月10日から今月16日までに54回実施され、計約800人が参加した。すでに1次申請枠はすべて埋まっており、今後も120回以上のツアーを予定。2次申請の受け付けもすでに始まっており、市観光誘致課は「バスツアーをきっかけに市民にさらに函館の魅力を知ってもらい、観光需要の増加にもつながれば」と期待する。
新型コロナウイルス感染拡大に伴う観光需要の冷え込みで苦境にあるバス事業者への支援として、200回分(3000万円)を計上し、財源は財政調整基金を充てた。市内の11社が対象で、1次申請は1社当たり上限240万円(16回)とし、これまでに全社で申請枠176回分すべてに申し込みがあった。
▽道南地方での実施▽コロナ対策を講じる▽参加者の負担額が500~3000円と安価である―ことなどが条件。各事業者は趣向を凝らしたツアーを提供し、温泉やグルメ、周遊観光が楽しめる旅程も多数ある。
事業者からも好評で、同事業を利用してツアーを企画した函館バス事業部は「価格を安く抑えることができたので好評をいただけた。より地域とつながることができ、中には複数回参加いただけたリピーターもみられた」と話している。
同課によると、ツアー内容は市ホームページで随時更新中といい、「通常より安価で楽しめる」と参加を呼び掛ける。2次申請は1次申請の補助金額確定後でなければできない。(小杉貴洋、野口賢清)