函館市は3日までに、市内の飲食店が調理した料理を委託業者が職場に届ける実証実験「おかずデリバリー」の中間実績をまとめた。6月に行った第1弾で1日の平均売上高は、5月の先行実施分も含め約34万円に上り、想定の2倍以上となった。第2弾は8日から約1カ月間展開し、新型コロナウイルスの流行で影響を受けた飲食店を引き続き支援する考えだ。
本格実施に先立ち5月に行った6日間と、第1弾で展開した6月の12日間の総売上高は605万円。250万円程度の見込みを大きく上回り、1日の最高売上高は80万4000円だった。
市食産業振興課によると、想定を上回る注文に配達が追い付かなかった日もあったが、新型コロナの影響で客足が落ち込んでいた飲食店の一部からは「まとまった注文があってありがたい」と感謝の声が寄せられたという。
期間中は、飲食店30店が「夕飯のおかずセット」として、1000円または3000円のメニューを提供。事前登録した40の「協力企業」に勤務する従業員が77のメニューの中から注文し、市の委託業者が料理を夕方までに職場へ配達した。
実験では購入者へのアンケートをウェブ上で実施。有効回答を得た148件のうち7割以上が再利用を希望し、注文した店を訪れたいと答えたのは6割近くに達した。
第2弾では第1弾の参加飲食店のうち20店を入れ替え、メニューは約60種類を用意する。同課は「第1弾をステップとして、さらに数字を伸ばせるようにしたい」としている。(山田大輔)