函館市が4月に開始した古着の無料回収ボックスの利用が好調だ。5月末までの2カ月間で24トンの衣類が集まり、年間の回収見込み量58トンに迫る勢いだ。市環境部環境推進課は「予想以上に多くの人に利用いただいている。燃やさずにリサイクルにつながりありがたい」としている。
市は、2015年から環境部庁舎や市主催のイベントなどで臨時回収してきたが、4月から事業を本格化させ、市内11施設に古着の回収ボックスを設置。ごみの減量化や衣類の再資源化に取り組んでいる。市によると、市内で排出される「燃やせるごみ」のうち、古着など繊維類は10%で厨芥(ちゅうかい)類、紙類に次いで多く、回収した衣類は、東南アジアを中心にリユースしている。
回収した衣類は、5月は一日平均350キロ。土・日曜、祝日を含むほぼ毎日、原則一日1回、回収しているが、すぐにボックスが満杯になるため、設置する施設から回収の要請があるなど、一日2、3回臨時回収する日もあるという。イオン湯川店では、ボックスに入りきらず、あふれた衣類を袋に入れて回収を待つこともあったという。予想外の回収量の多さに、状況に応じた臨時回収の回数など試行錯誤している。
同課は「回収ボックスの容量に限りがあるので、量が多い場合は、数回に分けて持ち込みいただくようお願いしたい」としている。(木村京子)