海洋研究開発機構(横須賀本部、JAMSTEC)所属の海底広域研究船「かいめい」が函館港に寄港し、11日、船内で入港式典があった。海洋調査研究の新時代を開く最新鋭の研究船で、12日に本部以外では初となる一般公開を行う。
かいめいは昨年3月に完成し、世界の海で海底資源を広域調査する。深海底下の巨大地震や海底火山の噴火に関しても解明を目指した調査も可能だ。全長100・5メートル、幅20・5メートル、国際総トン数5747トン、定員は65人(乗組員27人、研究者38人)。JAMSTECの研究船7隻の中で3番目に大きい。石狩湾沖~奥尻沖で本格的な地殻構造探査を行い、市の要望で10日に函館港に入港した。
式典では、函館市の中林重雄副市長が「最新鋭の研究船が貴重な体験、交流の場を提供してくれることは大変有意義だ」と歓迎の意を表明。来賓の横山信一参院議員、前田一男衆院議員、逢坂誠二衆院議員があいさつし、JAMSTECの平朝彦理事長が答辞を述べた。吉田力太船長の案内で、操舵室や居住スペース、食堂、海底のサンプルを採取する機器などを見学した。
一般公開は12日午後3時~同7時(同6時半受け付け終了)、西埠頭(ふとう)で。かいめいは14日午後1時に函館港を出港予定。(山崎大和)